独自の台湾・中国大陸ネットワークを活用し安心を提供
半導体をはじめとする電子部品に加え、素材や原料等の品不足が深刻化している。新型コロナウィルスに伴うサプライチェーンの寸断や、ITC関連機器の需要急増、ロシアのウクライナ侵攻など品不足の要因は様々だが、いま多くのモノづくり企業が、いかに部品や素材を安定的に調達するかに頭を悩ませている。そんななか台湾、中国を中心とするパートナー企業のネットワークを生かし、日本企業に新たな海外調達ルートを提供している企業が、株式会社ワイティーケー(YTK)である。台湾のモーターメーカーの日本法人設立に携わり、約5年間で日本市場を開拓した山川元芳氏が、「特定企業の製品だけ売っていては、日本企業の多様なニーズに対応できない」と考え、2016年にYTKを設立した。当初は、アジア企業の日本進出をサポートするコンサルティング事業からスタートしたが、モーターを中心とする多様な海外製品を日本企業に紹介する橋渡し業務に奔走してきた。山川社長は「台湾だけでも日本で事業を構築したいという企業は数多くある。日本での代理店探しから、商流や人材の確保、展示会出展を通じた販売促進とアフターに至るまで、販路開拓に向けた広範囲なサポートを展開している」と説明。いまなおコンサルの売上比率が過半を占めるが、YTKを通じて対日取引を行う海外企業は約100社。パートナー企業も台湾、中国大陸を中心に約50社を数え、取り扱い製品はモーターを軸に、ギヤや減速機、ファンモーターやブロワー、シリンダー、アクチュエータ、バルブのほか、無人搬送機関連機器や流体関係の計測器など多彩だ。「当社がパートナー企業の日本事務所になっているケースがあるため、OEMやODMなどのニーズも得意にしている」(山川社長)と説明する。